夜間高校

日暮れの渋滞の中、夜間の高校へ行った。

あまり人に会いたくなかったので、ドキドキしながら忘れものを取りに。玄関にも校舎にも煌々と明かりが付いている。玄関で寒そうに肩を落とす大人しそうな少年と、優しく支えるようなしぐさの若い先生に出くわした。優しさがその全身から感じ取れた。何か問題があったのだろう。

人気のない廊下を走るように進んでいくとふと給食の匂いが漂う。ああ夜間の学校はなんと独特なのだろう。いつもなら明るい生徒の声が響いているのだが、今は授業なのか、しんとしている。

#夜間高校といえば、一般的にどんなイメージがあるのだろう。暗い雰囲気をイメージする人も多いかも知れない。しかしそれは少し違う。近年は外国籍の子が多く、彼らのほとんどは陽気で明るい。言葉の問題、お金の問題など重苦しい現実があるはずであるが、若さのバイタリティの方が優っている。日本人の生徒の方が抱える問題は深刻な場合が多い。家庭問題が多く起因している。外国籍の家庭は家族愛にあふれる場合が多いのである。


様々なバックグラウンドを持つ生徒たちを受け止め、あくまでも優しく包みこむ、そんな先生が多い気がする。夜間高校の夜の雰囲気が好きである。そこだけほのぼのと温かい。